鈍恋diary
周りの視線を感じて、いたたまれない気持ちになる。
「史華ちゃんって、皮膚弱い?」
「あまり気にならないですけど…すぐ痒くなるし、赤くなっちゃいます」
なんか貼り付けてたらそうなるのは当たり前なのかなって、あまり気にしたことはないけど。
「アホ親父…そういう確認し忘れんなよ、ホント。
ごめんな…俺も考えてなかった」
「いえ、大したことじゃないですし、平気ですよ?」
ちょっと赤くなってるだけだし…カブれてるとまではいかないと思うし…
「帰りって何時の電車?」
「いつもは大体四時電ですけど?」
「じゃ、タカに言っとくから、別のテープでやってもらって」
「いいです…ホント大丈夫ですから」
なんか、貴史君と顔合わせるの気まずく思うし…
会う度に迷惑掛けるのも嫌だし…
「タカも気になってるだろうから」
なんて言われても、あたしには帰りがちょっと憂鬱になるだけだった。