鈍恋diary
11/6 その2

「あ…史華」

「航希…どうしたの?なんか元気ない??」

「史華もじゃん!…ってか、今日は帰んの?」

航希の疑問にあたしは首を傾げた。

「帰るに決まってるでしょ…何言ってんの?」

「昨日はあの人とデートだったみたいだし、今日も一緒にいたからそうなのかと思ってただけだよ!」

「なんでデートになんのよ?…昨日は、捻挫しちゃって貴史君のお父さんがお医者さんだから診てもらっただけ。

今日もたまたま出会って、捻挫のこと気にして声掛けてくれただけだから、そういうんじゃないの!」

今日は同じ車両だったから気付いてたけど…昨日も見られてたんだ。

「捻挫してるなら座れば?」

「そうする…で、あんたはなんで凹んでんの?」

「はぁ?!別にそんなんじゃねぇし!」

「さっき、あたしもだって言ってたじゃない…あたしもってことは凹んでたんでしょ?」

ただ疲れてんのかと思って聞いたけど、ああいう言い方したのはなんか落ち込むことあったからに決まってる。

いつもグチってくるのに、今日は誤魔化そうとするなんて珍しいけど…

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