鈍恋diary
どう言えばいいんだろ…?
「ごめんね…なんか、やっぱよくわかんないから、ちゃんと考える時間もらえるかな?
そういうふうに意識したことないから…って、理由にはならない気がする。好きとか言われたの初めてだし、そう思ってくれる気持ちは嬉しいから、曖昧な答えって航希にも失礼かなって…」
変に期待持たせちゃうのは悪いと思うけど、やっぱり考えたことないとか想像つかないからって理由は変だよ。
「ホントにバカだよ…史華は純粋すぎる」
「それはないと思うな…狡いだけだよ」
「…ありがと」
お礼言いたいのはあたしの方なのに…
ギュッてあたしのこと抱き締めてくれた航希。
同じようにありがとって言うのがなんか照れ臭くて…
でも、その気持ちが伝えたくて…
あたしは航希のことをギュッと抱き締め返してた。
理由もなくこんなことしたのは、多分初めて…
「史華には敵わない」
「何それ?」
航希には言えないけど、こんなふうにされてちょっとドキドキしちゃったのも初めてで…
なんか変な気分だった。