来ちゃダメ【短編ホラー】
3.ピンクのコイチゴちゃん
あやめが家に帰ると、
お肉を焼くいい匂いが漂っていた。
「お帰り!今夜はチーズハンバーグよ!」
会社から帰ったばかりのお母さんが、
ブラウスを腕まくりして、
フライパンをジュージュー言わせている。
それに、元気なく「うん…」と、
答えただけで、顔と手を洗ってテーブルについた。
TVの電源を入れ、
いつも見ているお笑いタレントのクイズ番組にする。
でも、ぜんぜん笑えなくて、チャンネルをくるくる変えた。
お母さんが天気予報をよく気にするから、
ニュース番組にして、リモコンを手放した。
「公園のともだちは、いつ家につれてくる?
お母さん、おいしいスイーツ買ってきてあげるから」
トロッとチーズのたれるハンバーグをほおばりながら、
お母さんは聞いた。
「わかんない…。
ごちそうさま…」
あやめは、一口食べただけで、
席を離れた。
「あやめ?もう食べないの?」
返事をする気力もなく、
ふすまを閉めて、隣の部屋に行った。
勉強机に、顔をうずめて座る。
「もう、ともだちじゃないもの…」
聞こえないくらいの小声で言った。
「せっかく、あやめの好きなハンバーグ作ったのに…。
ま、いっか、明日のお弁当にもってこ!」
後始末を始めるお母さん。
TVからは次のニュースが流れてきた。
お肉を焼くいい匂いが漂っていた。
「お帰り!今夜はチーズハンバーグよ!」
会社から帰ったばかりのお母さんが、
ブラウスを腕まくりして、
フライパンをジュージュー言わせている。
それに、元気なく「うん…」と、
答えただけで、顔と手を洗ってテーブルについた。
TVの電源を入れ、
いつも見ているお笑いタレントのクイズ番組にする。
でも、ぜんぜん笑えなくて、チャンネルをくるくる変えた。
お母さんが天気予報をよく気にするから、
ニュース番組にして、リモコンを手放した。
「公園のともだちは、いつ家につれてくる?
お母さん、おいしいスイーツ買ってきてあげるから」
トロッとチーズのたれるハンバーグをほおばりながら、
お母さんは聞いた。
「わかんない…。
ごちそうさま…」
あやめは、一口食べただけで、
席を離れた。
「あやめ?もう食べないの?」
返事をする気力もなく、
ふすまを閉めて、隣の部屋に行った。
勉強机に、顔をうずめて座る。
「もう、ともだちじゃないもの…」
聞こえないくらいの小声で言った。
「せっかく、あやめの好きなハンバーグ作ったのに…。
ま、いっか、明日のお弁当にもってこ!」
後始末を始めるお母さん。
TVからは次のニュースが流れてきた。