来ちゃダメ【短編ホラー】
『M市の自宅アパートで、
娘を閉じ込め、食事を与えず餓死させたとして、
母親の山本直美容疑者(28)を、
保護責任者遺棄容疑で逮捕し、
詳しく事情を調べています…』
「いやあねぇ。
この近所じゃない」
お母さんは、誰に言うともなくつぶやいた。
「あっ!そうだ♪
あやめーコイチゴちゃんのついてるの冷蔵庫にあるわよ~」
コイチゴちゃんと聞いて、
ムクッと起き上がり、
あやめは冷蔵庫に向かった。
オマケの色を見て、がっかり肩を落とした。
「ピンクは持ってるって、言ったのに~!」
「そうだっけ?いいじゃない。
ダブったのは、ピンクを持ってない誰かともだちに、
あげちゃえば」
樹美が頭に浮かんだ。
急にきつく来ちゃダメと言われ、
追い返された事も記憶によみがえる。
いじわるしたもの…
あやめは、ピンクのコイチゴちゃんを、
二つ並べて置いてみた。
おそろいのピンク色で、
なかよしで、
手をつないでいるように見えた…
娘を閉じ込め、食事を与えず餓死させたとして、
母親の山本直美容疑者(28)を、
保護責任者遺棄容疑で逮捕し、
詳しく事情を調べています…』
「いやあねぇ。
この近所じゃない」
お母さんは、誰に言うともなくつぶやいた。
「あっ!そうだ♪
あやめーコイチゴちゃんのついてるの冷蔵庫にあるわよ~」
コイチゴちゃんと聞いて、
ムクッと起き上がり、
あやめは冷蔵庫に向かった。
オマケの色を見て、がっかり肩を落とした。
「ピンクは持ってるって、言ったのに~!」
「そうだっけ?いいじゃない。
ダブったのは、ピンクを持ってない誰かともだちに、
あげちゃえば」
樹美が頭に浮かんだ。
急にきつく来ちゃダメと言われ、
追い返された事も記憶によみがえる。
いじわるしたもの…
あやめは、ピンクのコイチゴちゃんを、
二つ並べて置いてみた。
おそろいのピンク色で、
なかよしで、
手をつないでいるように見えた…