カノジョの心  カレシの想い
 夢と現実の狭間にいるみたいだけど、意外と意識はしっかりしていそうだ。


 なので、俺はさっき感じた疑問を尋ねてみる事にする。



「ねぇ、由美奈ちゃん」

 手をすべらせて、そっと肩を抱く。


「はい?」
 
 きょとん、と俺を見上げる。



「どうして俺のパジャマを着てるの?」


「あ・・・・・・」

 由美奈ちゃんはちょっと照れて、頬を赤く染める。


 目を伏せて、モジモジと言い出しにくそうにしている。


―――ああ、もう。
   こういう仕草が、たまらなく愛しい。



 由美奈ちゃんの肩に置いた俺に手に、自然と力がこもる。


 体をにじり寄せ、由美奈ちゃんとくっつく。


 久々に感じる彼女の体温が心地いい。


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