カノジョの心  カレシの想い
「ただいまっ」



 玄関に飛び込み、バタバタと階段を上がる。





 すれ違いに降りてきたのは母親。

「卓哉、どこに行ってたのよ?」


「友達の家」


「もう、行くなら行くで、親に言ってからにしなさい。
 お風呂、入っちゃって」



「分かった」

 短く言って、俺は部屋に駆け込んだ。



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