カノジョの心  カレシの想い
 付き合うんだったら、同級生の俺のほうが有利だ。
 

 一日のほとんどは学校なんだから、彼氏といるより俺といる時間のほうが長い。




 それに、体育祭だって、文化祭だって、修学旅行だって。


 思い出の行事は一緒の時間が過ごせる。




 『学生時代の思い出は、一生の宝だ』って、父親が言ってた。



 共通の宝物が残せるんだ。


 俺と柏木なら。





 社会人には逆立ちしたって無理な話。








「よぉし。
 諦めないぞ~!!」
  



 部屋の真ん中で、俺は1人で叫んだ。


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