カノジョの心  カレシの想い
 でも。

 そんな俺に気付くことなく、すごく楽しそうな2人。 



「由美奈ちゃんならいつまでいてくれてもいいんだよ。
 泊まっていってもいいし」


「えっ、やだ。
 正和さんたらぁ」
 

 顔を赤く染めながら、彼女が笑う。






 その笑顔は、俺がこれまでに見たものとは全然違っていて。


 愕然とした。



 
 俺の知ってる笑顔の何倍、いや、何百倍も輝いて見えた。




 どうしてそんなにも輝いているのか。


 俺は瞬時に悟った。


―――柏木、本当にあの彼の事が好きなんだな。





 だから、あんなにまぶしく笑うんだ。
 

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