カノジョの心  カレシの想い
 由美奈ちゃんは手提げの中から、綺麗にラッピングされた小さな箱を取り出した。


「あの、これ・・・・・・」
 



 おずおずと差し出された箱を、俺は緊張しつつ受け取る。


「ありがとう。
 手作り?」




 尋ねると、コクンとうなずく彼女。




「今、食べてもいいかな?」


 嬉しくて、とても家まで待てない。




「はい。
 美味しいといいんですけど・・・・・・」


 はにかむような笑顔もまた可愛い。






 俺は彼女の笑顔を眺めながら、ゆっくりとリボンを解いた。



< 52 / 64 >

この作品をシェア

pagetop