海風の如く
「ただいま戻りました~」
華蓮は坂本と別れてから真っ直ぐ屯所を目指した
沖田には遠回しにしか伝えていなかったし、かなり困ったのではないかと思う
__ダダダダ
「蓮さんっ!!!!」
やはり、一番最初に顔を出したのは沖田だ
「大丈夫なんですか!?」
「先ほどはいきなりですみませんでした、それとご心配もおかけしました……」
ペコリと頭を下げる
「はぁ、全く、驚きましたよ」
「でも、沖田さんのおかげで、なんとかなったので………いつもの直感ですよね
それもまた末恐ろしいですけど」
そう、沖田はたぶん直感で、華蓮と坂本を逃がしたのだろう
それが的を射てるのだから、おそろしや沖田総司だ
「ともかく、蓮さんが無事に帰ってきてくれてよかったです
土方さんも動揺してたので、会いにいってあげたらどうです?」
___っ!!!
ちょっと下手に出ればすぐこれだ
沖田総司のペースなど乱せるわけがない
「もうっ、余計なお世話ですっ!!!!」
華蓮は早足に土方の部屋へと向かった