夕陽でサヨナラ



学校につけば挨拶してくる大好きな親友。

いまではその微笑みすら胡散臭く見えて苛立ちを煽る。

その隣で笑っている三木君はどんな思いだろうか。

どちらかというとクラスの中心で騒いでいる彼の無邪気な笑顔が今日だけは曇って見える。


香と哲哉の絡む視線に気づいたのは今が初めてだ。



「放課後、はなしあるから。庭で待ってて」


小さく哲哉に告げて横を通りすぎる。


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