夕陽でサヨナラ
それから1カ月
偶々三木君と二人きりになった教室。
「彼奴ら、付き合ってるってさ」
彼奴は誰か、なんて聴かなくても分かってるから曖昧にうん、と頷く
「どうでもいいよ、そんなこと。」
「俺も流石に冷めたな、ありえねぇって」
お互いに自嘲し、沈黙が支配する
「あーあー。お前も見る目ねーな。イケメン彼氏に浮気されて相手が親友なんてよ」
「三木君も見る目ないね。可愛い彼女に浮気されて相手がイケメンな自分の親友なんてね」
「俺ら、なんか可哀想なやつみてぇじゃん」
「そう思うのは三木君だけにしてよ。私は清々してるんだから。」
そこまで言って、軽く笑う。
前はここにあと二人いたのに、なんて。