わたしのスーパーマン
昨日出会った筈の彼なのに、対応は本当に初対面と言う雰囲気を全面に引き出している神木くん。
わたしはそんな彼の反応に何となく躊躇いを感じながらも「よろしくお願いします」と彼と同じ様に頭を下げた。
「さーて、仕事はじめますか」と田中さんは言い、神木くんに席に座るよう進める。
遠慮がちな小さく縮こまる様に座る神木くんは、やっぱりどこか懐かしい気持ちをわたしの中で彷彿させる。
だけど、あれ?やっぱりはっきりと思い出すことは出来ない。
なんでかな?
◇◇◇
あっと言う間にお昼になり、みんながバラバラと部屋から出ていく。
わたしはそれにも気付かずに、ただぼんやりとパソコンのモニターを見つめてた。
ガタッと椅子が鳴る音。
それで我に返る。するとわたしを見つめながらニヤリと意味深な笑みを浮かべた田中さんが隣に座っていた。