わたしのスーパーマン



「萌ちゃん、もしかして神木くんみたいなのがタイプなの?」



自作のお弁当を広げ、わたしにそう聞いてくる田中さんはちょっと意地悪に思えた。



だって、彼女はわたしに彼が居ることを知っている。



「え?まさか……だって、わたし彼氏いますよ」


「あーあ、そうだった。でも、最近上手くいってないんでしょう?」



えっ……?



田中さんはお弁当をつつきながらさらりととんでもない台詞を口にする。



わたしはなぜかその台詞に慌てふためく。



っ……なんでそんな事、田中さんが知ってるの?!



「あ、今『どうして分かっちゃった?』とか思ったでしょう!?萌ちゃん、けっこう態度に出てるんだよね。

でも昨日は、何か良いことあったのかな?」



え?わたしってそんなに分かりやすかったっけ?


それとも田中さんはエスパーだったり??


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