わたしのスーパーマン



田中さんの台詞にしばらく目を白黒させたわたしは、はぁ~とため息を吐いた。



それからわたしも、鞄の中からお弁当を引っ張り出しそれを食べ出した。



「あのー田中さん。わたし、どっかで見た気がするんですけど」


「……?」


「あっ、神木くんです。なんか、どっかで……」


「ああ、それは萌ちゃんと同い年だからじゃあない?もしかしたらどっかで会ってたんじゃあないかな?わかんないけど」


「え?……」



同い年?神木くんってわたしと同い年なの?



へぇー、そんな風には見えない。



落ち着いた物腰に、喋り方も丁寧で軽くない。



今時の若者っぽさがあまり感じられないから、少し歳上なのかとおもっていたけど。



同い年なんだ。



なんて感慨深げに浸っていると、



「まぁ、萌ちゃん幼すぎるから、どうみても同い年には見えないけどね」


「はい?」



ちょ……そこは聞き捨てならないな。


確かに認めるけど。
確かに若く見られがちだけど、だからたて、そんな言い方……。



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