わたしのスーパーマン
ギクッ、そんな音が聞こえそうなほどわたしは固まった。
そんなわたしを見て田中さんはニヤリと怪しげに口角をあげた。
「まあさ、悩みぐらいならいくらても聞いてあげるから、その時は必ずしはなしてね!」
「………」
軽くポンと肩を一叩きして田中さんは自分の席へ。
わたしはそんな彼女の姿を見詰めながら、どうしても妙な引っ掛かりを見いだしてしまっていた。
言っている事は凄く親切なんだけど、なぜかそれだけに思えないのはわたしがひねくれた考えを持っているからのかな?
そんなこんなでお昼休みも終わり、午後からの勤務がいつもと同じ様に始まった。
◇◇◇
いつもなら仕事上がり三十分前になると、なぜか落ち着きがなくそわそわしだすのに、今日は午前中ほぼ仕事をサボっていたから妙に集中出来た。
いや、集中出来た。と言うよりは、せざる終えなかったの方があっているかな?
いつもなら携帯が気になって気になって仕方ないのに、今日は気にもならなかった。
相変わらず隣では田中さんの話しを真面目に聞いている神木くんがいて、彼はわたしよりも順調に仕事をこなしてるみたいだ。