わたしのスーパーマン



そんなわたしは今日入ったばかりの神木くんには負けたくないと言う妙な対抗意識が芽生え、いつも以上に仕事に集中していた。



「あれ?萌ちゃん、携帯鳴ってない?」



そう田中さんに声を掛けられて思わずわたしはスマホを手にする。



すると、珍らしく彼からの着信。それも数回あったみたいだ。



「……ウソ」



信じられない!いつも忙しい彼が……。



スマホを手にしたままぼんやりと画面を見つめる。



なんか夢みたいな出来事に、わたしは暫く固まっていた。



「よかったね、谷川さん」



そんな声が聞こえて、ふとそちらに顔を向ける。



が、神木くんがすました顔してパソコンに向かっているだけで、他は何も見当たらない。



え?まさな神木くん?



いやいや、事情を知らない神木くんがそんな事言う訳ないよね。


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