メルヘンチック·レボルバー
「うん。わかった。頑張ってみるよ」
「よし!じゃあ、まずは作戦会議だな!
その前に、幸香ちゃんに今すぐメールしろ!」
「何で?」
「まずは、デートだよ、デート!その日までの期間の長さによって、作戦の内容も変わってくるだろうが!
どーせ奥手な幸哉くんのことだから、デートなんてまだ1回もしてないんだろ?」
当たり前だと言うようにそう言いながら、大輔はジュースを飲んだ。
もうなくなりかけているのだろうか。
がらがらという氷の音も小さくて、よく聞こえない。
「……明日、会うけど?」
「はぁぁあああ!?」
騒がしいファーストフード店の店内に似つかわしい大輔の大きな声が、当たり前のように溶け込んでいった。