メルヘンチック·レボルバー
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「柴本くん、これは?」


「あぁ、3年の合唱コンクールだよ。
パートを決めてからいきなり声変わりしちゃってさ……。
リーダーみたいな奴にすっごい怒られたことしか覚えてない」


「何それー?」



目の前で楽しそうに笑う幸香を見ると、僕まで幸せになれそうだ。



机を挟んだ反対側。


目を細めながら、僕の中学校の卒業アルバムをめくる幸香の姿がある。



僕が飲み物なんかを準備してる間に、幸香が見つけて開いてたんだ。



僕の部屋には、あまり物がない。


だから、カラーボックスに入れてあったアルバムがすぐに目に付いたんじゃないかな?



「ねぇ、中学の頃は坊主だったんだね?この写真、柴本くんでしょう?」
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