罰ゲームでヤンキー君に告白されました。
君の声 side龍也
「話聞いてた?」
有華が大きな瞳でじっと俺を見ている。
「……あぁ」
生返事が気に食わなかったのか、顔をしかめてそっぽを向いた。
最近俺は、ずっと有華と一緒にいる。
冬休みになってからは、特に毎日のように会っている気がする。
たいてい彼女から誘われて、有華の家に行ったり俺の家に来たり。
別に何をするでもない。
有華はめんどくさそうにベッドでごろごろしている。
自分の近くに来て欲しそうな視線を時々感じる。
相手にしてほしいと思っているのはよく分かる。
いつからだろう。
それを少し面倒だと感じるようになったのは。
有華の気持ちを分かっていて、俺はわざと持っていたゲームに集中した。
「ケガしたとこ、もう痛くない」
「……あぁ」
数分そのままの姿勢でじっとこちらを睨んでいたけれど、彼女は重い腰をあげた。
「もうつまんない! あたし帰るから」
「おう」
いつもの怒ったふりだと思ったけれど、気が付くと本当に帰ってしまっていた。
さすがに悪いと思って、部屋を出て彼女を追いかける。
「有華!」