罰ゲームでヤンキー君に告白されました。


するとえみは、ぶすっとした顔で呟いた。


「ちょっとかすり傷くらいだったみたい。
一応決着がついて、今は星乃先輩と付き合ってるらしいだけど」


「そっか、よかったね!」


それを聞いて、素直によかったと思えた。


龍也君、これでもう他のことを気にせず、ちゃんと星乃先輩と付き合えるんだ。

ずっと好きだったんだもんね。


やっと星乃先輩とうまくいったんだ。



もちろん、胸はまだちくっと痛むけど。


……平気。
こうなるのは、もう分かってたんだから。


そう返事をすると、えみはぷくーっとハリセンボンみたいに顔をふくらませた。


「何喜んでんのよ! バカバカ、お人よし!」

「えみ、私全然気にしてないからね?」


「あいつら全員、相打ちで死ねばよかったのに」

「えみ、ブラックだよ」



大丈夫。
龍也君が幸せなのは、私も嬉しい。


これで一件落着だ。


と、思っていたんだけれど。



< 124 / 174 >

この作品をシェア

pagetop