罰ゲームでヤンキー君に告白されました。



私はぶすっとしながらご飯を食べ終わる。


「じゃあ今日は帰り、デートしようね」


「しませんから」


透さんは言いたいことを言って、軽やかな足取りで去っていった。



本当に嵐みたいな人だ。


ふうっと溜め息をつくと、えみがにこにこしながら言った。


「いい人だったね」

「どこが!?」

「だってハル、楽しそうじゃん」

「た、楽しいっていうか、怒ってるだけっていうか」


確かに透さんといる間は、あんまり憂鬱なことを考えずにすんだけど……。
私は複雑な気持ちで彼の後ろ姿を見つめた。


< 140 / 174 >

この作品をシェア

pagetop