罰ゲームでヤンキー君に告白されました。
ガラスの靴
*.....*.....*.....*.....*
「陽菜ちゃん、どこ行く?」
「どこも行きませんけど」
一人で帰ろうとしていたら、結局透さんにつかまってしまった。
その上無理やりFクラスまで連行されてしまう。
半分呆れながらも。
龍也君がいるかな、とちょっと気になる。
私も諦めが悪いなぁ。
龍也君がいたからって、どうなるわけでもないのに。
「お待たせ! さ、一緒に帰ろうか」
透さんがぎゅうっと私の手を握る。
「だから、別に一緒に帰りませんけど……」
そう言った後ろから、低い声が飛んできた。
「おいお前、何してんだよ」
思わずぱっと顔を上げる。
金色の髪に、鋭い眼差し。
龍也君、だ。
彼は不審そうな顔で透さんの頭をつついていた。
久しぶりに龍也君のことを近くで見た気がする。
彼がすぐそばにいるってだけで、胸がきゅうっと苦しくなる。
「どうしてお前とひなが一緒にいるんだよ」
透さんはいつも通りうさんくさい笑みを浮かべて言った。
「あ、別に龍也に会いに来たんじゃないよ。俺に会いに来たんだから」
そして彼は予想外な発言をした。
「俺、陽菜ちゃんと付き合うことにしたんだ」
そう言いながら、透さんは自分の腕をするりと私の肩にからめる。
「はぁ!?」
「ち、違っ! そんなことないっ」
何言ってんの!?