罰ゲームでヤンキー君に告白されました。
「逃げてませんよ。図書室に読みたい本が入荷されたので、取りにいかないといけないんです」
「図書室?」
「はい。行ったことありますか?」
龍也君はぶんぶん首を横に振る。
「いや、行ったことねー。つうかこの学校にそんな部屋あんのか。本とか漫画しか読まねーからな」
まさか存在すら知らないとは。
「はい、そういうことなので、今日はごめんなさい」
一人でさくさく歩いていこうとすると、きゅっと腕を握られた。
「おい、ひな」
「は、はい」
近い距離で見下され、思わずどきっとした。
「俺も行くから」
「わ、分かりました」
金髪の大きな男の子は、眠そうにあくびをしながらてくてくと後ろをついてくる。
なんだろ、なんなんだろ。
興味ないのに、どうして着いて来てくれるんだろう。