罰ゲームでヤンキー君に告白されました。
言っていいのかな。
この人に意見するのは怖いけど、おそるおそる口を開く。
「あの、やっぱり相手間違ってませんか」
「は?」
「えっと……読み方が違います。『ひな』、じゃなくて『はるな』です。
しんどうはるな。」
すると大神君はだるそうに片方の眉をさげる。
「はぁ? 読みにくいんだよ。今日からひなにしろよ。
つうか俺はひなって呼ぶから」
まさかの逆ギレからの改名!?
戸惑っているうちに、彼は私にぐっと顔を寄せる。
少しでも動けば鼻先が触れてしまいそうな距離に、びくっと背筋を震わせた。
「とにかく俺と付き合え」
「ででででも、私、大神君のこと全然知らないのでっ」
そう答えると、顎を長い指先でつかまれ無理やり上に向かされる。
「っ!」
「返事は?」
「……はい」
怖かった。
キスされそう……よりも、嫌だって言ったらあごを砕かれそうだった。
恐怖のあまり、素直に返事をしてしまった。
「とにかく、そういうことだから」
そう言って、彼は廊下をのしのしと歩いて行った。
お願いです、誰か教えてください。
そういうことって、どういうこと?