罰ゲームでヤンキー君に告白されました。
龍也君、中にいるかな。
別にいなくてもいい、むしろここにいないほうがいい気がしてきた。
扉がちょっと開いていたので、ちらっと顔をのぞかせてみる。
そしてすきまから見えた光景に、私は言葉を失った。
……あ、荒れてる。
Fクラスの第一印象は、とにかく汚い。
紙くずやお菓子の箱はそこらへんに転がってるし、机の配置もぐちゃぐちゃだ。
壁にはペンキみたいな派手な色でよくわからない言葉が落書きされている。
それにうちのクラスとは違って、漫画の雑誌やコミックが机の上に積んである。
堂々とゲームをしている人もいるし、髪の毛の色もみんな比較的明るい。
まさに不良のたまり場だった。
男子はもちろん、女子は女子ですっごく派手だ。
こちらはこちらで堂々と机の上に鏡を置いて、真剣に化粧を直している。
つけまつげってああやってつけるんだ。
すごーい。目の大きさが1.5倍に!
しかし、人前で堂々とやって大丈夫なのだろうか。
怖っ。
やっぱり世界が違うかも……。
それでもちらちら彼の姿を探すと、ひときわ明るい金髪が見えた。
思わず心臓がきゅうっとする。
あ、いた。