罰ゲームでヤンキー君に告白されました。


教室の後ろのほうに、龍也君の姿を見つける。
彼は机の上に座って、真剣にゲームを操作していた。


数人の男の子がそれを楽しそうに見守りながら、あーだこーだ喋っている。


龍也君、楽しそう。
彼の自然な笑顔を見て、思わず頬が緩んだ。


だけどやっぱりあのグループの中にいる龍也君は、近よりがたい。
声、かけづらいなぁ……どうしよう。
でもはやくしないと休み時間終わっちゃうし。


迷っていると、後ろからつぅっ、と背中を指でなぞられた。
うなじの下からお腹の裏側までのあたりまで、まっすぐに線をひかれる。


「ぎゃっ!」


背中を押さえ、びっくりして振り返った。
するとすぐそばににこにこした男の人が立っている。


誰この人!?


「あ、ああああの、あのっ!」


髪がちょっと長めだけど、優しそうな顔立ちの男の人だ。


「珍しいね、こんな所に他のクラスの女の子がいるなんて。何かご用?」


雰囲気と同じく、話し方もゆったりしていてすごく優しそうな声だった。


私はほっとして力を抜いた。
この人なら話が通じるかも。


というか私から話しかけても大丈夫そう。
背中をなぞられたのを気にしつつ、勇気を振り絞って声をかけた。


「私、龍也君に会いに来たんですけど……。えっと」


彼は目を細め、うんうんと頷いた。


「龍也? なるほど」

「はい。あの、呼んでもらえますか?」


しかし彼は優しげな目をにっこり細め、意外な発言をした。


「龍也もいいけど、それより俺と遊ばない?」

「えっ!? いえ、私は龍也君と話がしたくて……」


「何が好き? カラオケ? ボーリング?」


だめだ、やっぱり日本語通じなかった!

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