罰ゲームでヤンキー君に告白されました。
口ごもっていると、彼はゆっくりと左手を差し出した。
「手?」
「手、つないどくか? 寒いし」
その言葉に、ちょっとこそばゆいような妙な感覚が走る。
「手をつなぐとどうなりますか?」
「なつき度がアップする」
「ふふっ」
私はそっと手を差し出した。
それと同時に、大きな手にぎゅっと包まれる。
少しかさかさして、ちょっと冷たくて、でも優しい手。
そのまま足を止めて、道の途中で二人で向かいあっていた。
何か言いたいことは、たくさんある気がしたけれど、言葉に出来なくて。
「……龍也君」
一言、彼の名前呼んだ時だった。
「龍也!」
高くてきれいな声がすぐ後ろから聞こえる。
はっとして後ろに振り返った。