罰ゲームでヤンキー君に告白されました。
彼女の話
「ねぇハルー、あんた大丈夫だった? なんか保健室いたって?」
教室に戻ると、えみが声をかけてくれた。
結局保健室から帰ってきたら授業はすべて終わっていた。
ちょっと怠けすぎたかも。
同じクラスの人達は帰り支度をしながらあちらこちらで楽しそうにしゃべっている。
「うん、寝不足だったからぐっすり眠ってた」
「あんたちょっと変わったよねぇ」
「あはは、たまには」
笑ってごまかそうとすると、つんつんと頬をつつかれる。
「なんか顔赤くない? 気のせい?」
「えっ!? 別にそんなことないけど!」
「ふーーーん」
かなり疑っているって顔をされた。
さっきのことを思い出すとちょっと恥ずかしくて顔を押さえる。
あんな風に、人前で大泣きしたのなんていつ以来だろう。
龍也君、みっともないって思ったかなぁ。
「それはそうと、ハル今日面談でしょ?」
「うん、そうなんだよね」
二年のクラス分けも近いので、希望のコースを選ぶためこの時期は担任の教師と一人数分ずつ進路のことを面談する時間がある。
私も今日の放課後残って、先生と話さなきゃいけない。
「でもハルは進学でしょ?」
「うん、えみもだよね」
「そうだよー。私は昨日終わったんだ。あっさりだったよー」
自分のあまり良くなかったテストの結果を思い出し、憂鬱な気分になった。
「テストのこと、言われるかなー。この成績だと厳しいとか」
「まぁまだ一年だし、そんな厳しくはされないんじゃない? じゃあ頑張ってね。私はそろそろ帰るから」
「うん、また明日」