罰ゲームでヤンキー君に告白されました。
「哲真、集まりっていうか、グループっていうかそのリーダーみたいな立ち位置なの。
龍也より立場が上だから、龍也は私と別れて罰ゲームで他の女と付き合えって命令されたの」
彼女は必死な顔になって、私に真剣に訴える。
「誤解してほしくないんだけど、龍也は悪くないんだよ。
言うこと聞く必要もないしさ。
だけど、最初に哲真を裏切ったのは自分だから、やっぱりけじめだからって」
私が無表情でほとんど話さないのを不安に思ったのか、ちらっとこちらを覗きこむ。
「伝わった?」
「はい、分かりました」
星乃先輩の話は、よく分かった。
龍也君が彼女を大切にしていること。
先輩への遠慮もあって、罰ゲームをしなければならなくなったこと。
何よりはっきり分かったのは、彼が私を罰ゲームの材料に選んだということ。