罰ゲームでヤンキー君に告白されました。
聞きたくないのに、気になってじっと耳をすませてしまう。
「どこまでした? 最後までしちゃった?」
にやにや笑ったような質問の後に、透さんの声。
「品のないことを聞くねぇー。気になるところではあるけど」
龍也君はむすっとした声で返事をする。
「てめぇら、いい加減にしろよ! うぜぇから」
だけど食い下がって、まだ話が続く。
「でもすげーストライクな子選んだよなー。まさに罰ゲーム向きって感じで」
「そう? 龍也、意外とあの子のことタイプじゃないの?」
龍也君がうっとうしそうに、大きな溜め息をつく。
そして、少し間があいて。
「さっさとやめてーに決まってるだろ。大嫌いなんだよ」
「うわー、きっついなー」
会話はまだ続いていたけれど、気が付くと駆け出していた。
無理。
やっぱり一人で帰ろう。
龍也君に声をかけられないし、会ったとしてもまともに話せそうにない。
――大嫌い、だって。
その言葉が思った以上に大きなダメージを与えていて、足が震える。