罰ゲームでヤンキー君に告白されました。
膝枕
次の日の昼休み。
できればこのままもう会わずにいたいと思ったのに。
龍也君が、教室に私を迎えに来た。
教室の後ろの扉から少し顔を覗かせている。
今日はいつもに増して目つきが悪い。
相変わらず立っているだけで存在感が半端ない。
龍也君の周囲だけ不自然に丸く空間があいて、色んな所から視線がばしばし突き刺さってる。
龍也君本人は気にならないのかなぁ……。
えみにとんとんと肩をつつかれる。
「ねぇハル、なんかいるけど」
「うん、見えてる」
えみは苦笑しつつ、心配そうにこちらをうかがっている。
「あんたさ、大神となんかあったの? あれだったら私、迷惑だって言おうか?」
何かを感じ取ったのか、えみが気を使ってくれる。
「ううん、大丈夫。行ってくるね」
私の顔が見えた途端、彼は大きく手を振る。
「ちょっと来い」
「う、うん」
私は急いで彼の近くに駆け寄った。