罰ゲームでヤンキー君に告白されました。

その言葉に驚いて、えみをじっと見つめかえす。

わたわたと手を振って、それを否定した。




「いや、そんなことないって。だって、まさか。
私、罰ゲームだって知ってるし、好きになってもしょうがないもん」


「だけどそれ、ハルの気もちとは関係ないじゃん」



今までほとんど考えたことがないことだった。


だけど今、えみの言葉がびっくりするほど自然に心にはまった。


まるであいていたパズルのピースが見つかったみたいに、かちりと隙間が塞がる。



「……うん、そう、かな。そうかも」



そうか。

私。



「そう、だ。

私龍也君のこと、好きになっちゃったんだね」




そう自覚した瞬間、ぼろっと涙が一滴流れた。



「ハル……」


そっかぁ。


私、龍也君のこと好きなんだ。


考えれば考えるほど、涙がこぼれ落ちていく。



バカだなぁ。
龍也君が私のことを大嫌いだって分かったのに、今更自分の気持ちに気づくなんて。