罰ゲームでヤンキー君に告白されました。


どこに行くか考えていなかったので、目的もなくしばらくうろうろしてしまう。


「ごめんね、今日あんまり時間がなくて」

「や、俺も言うの急だったし」

「どこか行く?」

「うーん」

「あ、そういうの私が考えるべきなのかな」

「いや、いいんじゃねーの」



迷った挙句、私達がついたのは公園だった。
龍也君もこれから言うことを誰かに聞かれたくないだろうし。


幸いこの寒さのせいで、公園には誰もいなかった。
とりあえず屋根があるベンチの下に避難する。


「……白いな」

「うん、雪で全部真っ白だねぇ」



まだ本格的に積もっていないとはいえ、遊具も手すりも自販機も、みんなうっすら雪化粧をしていた。
早く帰らないと、凍ってしまいそう。


私は鞄の中から持っていた包みを取り出し、彼に渡した。


「はいこれ、誕生日プレゼント」

「え? まじで!?」

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