運び屋の受難
フィギュア達を少し見つめて、違和感の正体がわかった。
「ジミー?」
「うん?」
「そこのフィギュア買えたの? 限定版でもう手に入らないって嘆いてなかったっけ?」
「あぁ、うん。親切な人に売ってもらえたんだ」
「ふーん。よかったね」
そう。前に来た時よりもフィギュアが増えていた。
それも増えていたのはジミーが買えなかったと嘆いていた限定フィギュア。
どういうルートでどのくらい払ったのかはわからないけれど、かなりお高いんだろうなと想像がつく。
手に入ってよかったね、と思ったのは本心。