運び屋の受難
「っ!」
死神は私の首筋に口をつける。
何をする気かと思ったら、そこを思いっきり噛まれた。
「いっ!」
微かな抵抗を見せたいのだけれど体が動かない。この時初めて暴走族に抵抗したことを後悔した。
「やめ…」
必死の懇願のおかげか、死神が口を離した。
…食い千切られるのかと思った。
だけどほっとしたのも束の間、死神は私の服をずらして肩に噛み付いてくる。
また慣れない痛みが走った。
「つ…ぅ」
噛みつかれ、離され、また別の場所を噛まれる。
そんなことが繰り返されているうちに、私はいつの間にか意識を失っていた。