親友が好きなあいつに好かれてる私 ~バレンタイン~
「ごめん…俺好きなやつがいるんだ。だから気持ちには答えられません」


奏多は頭を下げた。


「え…?」


(えっ…)



私は波瑠と同じ表情でさっきまでの笑みと赤みは消えていた。



(奏多に好きな…人?そんなの聞いたことない…)



私はその光景に唖然としていた。



すると波瑠がその沈黙を破った。




「そ、そっか……好きな人いるんだ…
私の話聞いてくれてありがと。じゃあね!」



波瑠は早口でそういうと、カバンをもって駆け足で教室を出た。



「待って!は…」




私は波瑠を呼び止めようとしたが、波瑠の目から大粒の涙が溢れていたのを見て止めるにも止められない状況だった。




私は教室にズカズカと入り奏多を呼んだ。
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