もう人気者には恋をしない
「後藤先輩っ!」
私の声に、先輩はゆっくりと顔を上げた。
「……須藤さん。来てくれたんだ。
俺も探しに行こうって思ってたのに、先を越されちゃったな」
先輩は、よいしょと立ち上がった。
制服のボタン……全滅してる。
「先輩って……やっぱり人気者ですね」
「え……あ、これ?
ハハッ、見事に取られちゃってさ。シャツまでも……いやぁ、女子のパワーは計り知れないね」
こういう時って、第二ボタンとか欲しかったってガッカリするんだろうけど……正直、ボタンなんてどうでもいい。
私が欲しいのは……先輩自身だから。
「私……人気者の人って、嫌いなんです」
「……えっ?」
唐突に言うと、先輩が急に顔を曇らした。
私の声に、先輩はゆっくりと顔を上げた。
「……須藤さん。来てくれたんだ。
俺も探しに行こうって思ってたのに、先を越されちゃったな」
先輩は、よいしょと立ち上がった。
制服のボタン……全滅してる。
「先輩って……やっぱり人気者ですね」
「え……あ、これ?
ハハッ、見事に取られちゃってさ。シャツまでも……いやぁ、女子のパワーは計り知れないね」
こういう時って、第二ボタンとか欲しかったってガッカリするんだろうけど……正直、ボタンなんてどうでもいい。
私が欲しいのは……先輩自身だから。
「私……人気者の人って、嫌いなんです」
「……えっ?」
唐突に言うと、先輩が急に顔を曇らした。