もう人気者には恋をしない
「……このまま、どこか行こうか……」


 うなだれたまま、ポツリと呟いた。

 もう……どうでもいい。

 あと半年近くある中学校生活も、高校受検も……なにもかも投げ出したい。

 俺は初めて、この世に絶望した。


 と、遠くから声が聞こえてきた。
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