もう人気者には恋をしない
「……須藤さん」


 ドキッ!


「あのっ!先輩すみませんっ!今日はいろいろとご迷惑をっ……」


 私は恥ずかしくて、土下座をする勢いで謝った。


「いや、全然迷惑じゃないって。

 その……楽しかったよ、すごく」

「え?」

「今日、須藤さんを誘って良かった」

「先輩……」

「絵本、いつでもいいから。約束……ね?」

「あ……はい」


 優しく笑う先輩に、気持ちがどんどん高ぶる。

 私、やっぱり……


 後藤先輩が……好き……


 ん?花ちゃん、ニヤニヤしてる。
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