もう人気者には恋をしない
「よかったね、映見ちゃん。王子様、元に戻って♪」


 顔がボッと熱くなった。


「もう、花ちゃんっ。ひやかさないでってー」


 すると先輩が、花ちゃんの前にかがんだ。


「花ちゃん。俺、そんなに王子様に見える?」

「うん、見えるよ。カッコイイもん♪」

「いやー、小学生の女の子にまで言われると、調子にのっちゃうなぁ~」


 可愛い花ちゃんに、先輩の顔は緩みっぱなしだった。

 ふふっ、微笑ましい二人。

 花ちゃん、すっかり後藤先輩が気に入ったみたい。
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