もう人気者には恋をしない
「花ちゃんったら。カッコイイ人を見ると、すぐに王子様扱いするんだからー」


 私は笑いながら言った。

 けどその直後……


「あ、もう一人王子様がいるー」

「え?もう一人?」


 花ちゃんが指を差したのは、私が描いた相葉君の絵だった。


「私……こっちの王子様の方が好きー♪」

「花ちゃん……」

「……相葉に負けた……ガクッ」


 あっさりと心変わりしてしまった花ちゃんに、落胆する後藤先輩。


「アハハッ!先輩、フラれちゃいましたねー」


 思わず声をあげて笑っちゃった。
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