もう人気者には恋をしない
「えっ、でも先輩」
「それに名前だって、君達のも覚えたよ。
相楽さん、熊田さん、山本さん……でしょ?」
ファンのコが何かを言おうとしたけど、先輩はそれを制して続けた。
「あ……はい、合ってます」
「須藤さんの名前を覚えたのは、たまたまだよ~。他の人だって、間違えずに覚えることだってあるんだからさぁ」
「そう……ですか」
「俺は、須藤さんを後輩として可愛がっていただけ。
それに……須藤さんだって、俺を先輩として慕ってるだけなんだよ。それを、そんなふうに問い詰めたりしたら可愛そうでしょう。ね?」
「……はい……
えーと……すみません、先輩……」
ファンのコ達はとまどいながらも、先輩に謝った。
「いいって、わかってくれたなら。
ほら。須藤さんにも謝って、仲直りして♪」
「あ……須藤さん、ごめんね……」
「……うん……」
謝ってくれたけど……私は、蚊の鳴くような声しか出せなかった。
「それに名前だって、君達のも覚えたよ。
相楽さん、熊田さん、山本さん……でしょ?」
ファンのコが何かを言おうとしたけど、先輩はそれを制して続けた。
「あ……はい、合ってます」
「須藤さんの名前を覚えたのは、たまたまだよ~。他の人だって、間違えずに覚えることだってあるんだからさぁ」
「そう……ですか」
「俺は、須藤さんを後輩として可愛がっていただけ。
それに……須藤さんだって、俺を先輩として慕ってるだけなんだよ。それを、そんなふうに問い詰めたりしたら可愛そうでしょう。ね?」
「……はい……
えーと……すみません、先輩……」
ファンのコ達はとまどいながらも、先輩に謝った。
「いいって、わかってくれたなら。
ほら。須藤さんにも謝って、仲直りして♪」
「あ……須藤さん、ごめんね……」
「……うん……」
謝ってくれたけど……私は、蚊の鳴くような声しか出せなかった。