キミがナク
プロローグ


「ニャー」

真っ暗な夜にか細い声が聞こえる


「ぁ…」

庭に続く窓に視線を移すと、真っ黒な猫が一匹


「また来たの。」

はにかみながら窓を開け、夜の風を感じると


「カコン」

どこからかそんな音が聞こえた気がした


「ニャー」

依然として私の横には猫が、嬉しそうに腹を向けて寝ている


「おやすみ。」

ベットに入ると自分の体温に睡魔が重なり


すぐに深く眠りについた


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