10年の片想い







「僕も同意見ですよ。…何ですか皆さん」



全員がカオリを見た。

その光景に、冷静沈着なカオリも驚いたように、眼鏡を押し上げた。




「いや…驚いたんだ」

「「うん」」

「カオリ、ボク反対すると思っていたから」

「…僕、そんなに頑固ですか」

「「「「うん」」」」

「…………」




再び眼鏡を押し上げたカオリ。

どうやら頑固と言われたことを、多少気にしているようだ。





「…ま、まぁともかくですね。
あの2人があんなことを言うなんて、信じられませんね。
きっと、例の期限が迫っているのでしょうね」

「そうだろうな……」

「「1週間ぐらいかなー?」」

「え?期限?何それ」




今度は全員がキラに注目する。




「……馬鹿か」

「馬鹿ですか?」

「「馬鹿-」」

「ぼ、ボク馬鹿じゃないし!」




いや、馬鹿だと思いますよ。

乱馬の目が、そう語っていた。






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