10年の片想い
「「……え?」」
「アハ、本当にそっくりだね。
双子ちゃんみたいで、可愛いね」
キラくんが…乱馬?
「キラくん、乱馬なの…?」
「そうだよ凜ちゃん。
ボクは相馬雲英(そうま・きら)。
正真正銘の、乱馬の幹部だよ」
「ぼっちゃま、そろそろ着きます」
「あ、ありがとー」
運転手さんに愛想良くお礼を言うキラくん。
てか、驚くような新事実が短時間に起こりすぎ……。
「ほら、降りて。
会いに行くんでしょ、残りの乱馬に」
車から降りたあたしと美愛は、その場で絶叫した。
「な、ななな…何これっ!?」
「ここ日本!?」
「そ、そんなに驚くことかなぁ?」
暗証番号の機械を操作するキラくん。
目の前にそびえ立つのは、クリーム色の豪奢な門。
そして鉄柵の向こうにあるのは、赤い屋根が特徴的な、お城と言って良いほど大きなお屋敷だった。