10年の片想い
「「キラ―――――ッ!!」」
「ぅわっ!!」
バタバタという音と共に、2人の男の子がキラくんに乗っかった。
あっという間に、キラくんは床に大の字にうつ伏せになった。
2人の男の子が、パッと同時にあたしたちを見た。
そして再び同時に、目を瞬かせた。
うわっ……、キラくんに劣らないイケメン………。
2人は凄くそっくりで、恐らく双子だろう。
青みがかった不思議な色の髪。
薄い金色の二重の瞳。
片方は右目の下に泣きぼくろがあり、もう片方は左目に泣きぼくろがあった。
それ以外は、全く一緒だった。
「「……誰?」」
いきなり警戒心剥きだしの声で言われ、思わず怖気づく。
だけど、思い切って頭を下げた。
美愛があたしに倣う。
「三金高校生徒会長・久留米凛です!」
「三金高校副会長・田島美愛です!」
「「よろしくお願いします!!」」
「「わぁお、そっくりー」」
キラくんに乗ったまま、双子は騒ぐ。
キラくん、大丈夫かな……?