10年の片想い







☆☆☆☆




「きっ、
キャアアアアアアッ!!」






あたしはその場にしゃがみ込み、思い切り叫んだ。




「凛!
凛!しっかりして!!」

「助けて、助けて…あの子を……ッ」

「凛!
あの子は助かったんだよ!?
その後約束したんでしょう?
オトナになったら、会おうって。
迎えに行くよって」






『凜ちゃん』





「あっ……」




そうだ。

“あの子”は助かった。

“あの子”はあたしと約束したんだ。

迎えに行くよって。





あたしの初恋の、

“あの子”――――――。







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