10年の片想い
あたしは立ち上がって、座りなおした。
部屋中に、気まずい雰囲気が流れていた。
「…えっと、大丈夫?凜ちゃん」
「大丈夫です!
たまに色々思いだしちゃうので。
気にしないでください!!」
キラに向かって、あたしは出来る限りの笑みを見せた。
オトナにならないと、駄目だから。
「「そろそろ行かないとまずくなーい?」」
双子が揃って声を出す。
それに、トウヤとカオリが頷いた。
「そうですね…行きましょうか」
トウヤが立ちあがり、あたしと美愛も立ちあがる。
「そういえば凛ちゃんと美愛ちゃんって、喧嘩出来るの?」
「あたしは護身用で、少しだけ」
「私も少しだけ…」
「少しだけかー。
一応守る人作った方が良いよね、カオリ」
「そうですね。
ではキラ、お願いできますか」
「ラジャー」
ということで。
乱馬が初めて戦う所を、見ることになりました。